周防小野と旭集落の裏山に瑜伽社(ゆかしゃ)という神社があり、 境内に「乳観音]と人々から崇められている小さなお堂がある。 本尊の座像石仏の名前は分からないが、観音信仰は、地蔵信仰と ともに民間信仰の代表的なものである。 県内にも観音信仰は多く、特に、身体の発育に関係する「○○観音一 といわれるものが多い。 ここの観音様は、婦人の乳房に効験があるもので、天保12年(1841年) の「小周防村風土記一にすでに紹介されているので、江戸時代の中頃 に建てられたと考えられる。 女性の乳房の形をしたお供え物がたくさんあるが、これは、お母さん が母乳がよく出ることを願ってお供えしたものである。 現在でも市内外からお参りする人がたくさんいる。 國廣哲也書 光市文化財研究会刊 光市史跡探訪第2集
瑜伽社(ゆかしゃ)の境内に小さなお堂、乳観音がある。